〜院長がプレイヤーから抜け出せない構造とは?〜


「スタッフも育ってきて、2店舗運営し売上も5,000万円近くまで伸びて来たけれど、なんだかずっと疲れている…」

これは、ある整骨院の院長から実際に聞いた言葉です。

売上が伸びても、常に2店舗の行ったり来たりで自由な時間が増えていない。

これは“うまくいっているようで、実は経営の観点で言うとうまくいっていない”整骨院によく見られる構造です。

今回は、売上が伸びても疲弊感が抜けない理由と、その解決のヒントをお伝えします。

1. 売上と疲弊感は比例しない

年商が上がってくると、周りからは「経営がうまくいっている」と思われがちです。 

しかし現場では

・院長自らが毎日フルで施術をしている

・お問い合わせ対応、LINE返信、受付も全部自分

・スタッフの悩み相談もすべて院長が対応

という状態となっており、すべてを院長が抱えていることが多いです。

つまり、売上が上がっても「やっていることの構造」は変わっていない。

これが、疲弊感の正体です。

2. なぜ院長はプレイヤーから抜け出せないのか?

以下のような構造が、プレイヤーからの脱却を妨げていると思います。

⚫︎スタッフに「任せられない」

1.教育の時間が取れていない。

2.任せる=手を抜く、という意識が強い。

3.スタッフが「指示待ち」に慣れてしまっている。

⚫︎院の売上が“院長中心”で設計されている

1.リピート率や指名が院長に偏っている。

2.HPやSNS.院内掲示が「院長の実績など」に依存している。

⚫︎「現場=自分の責任」という思い込み

1.プレイヤーとして現場に立つことが『自分の責任』だと思っている。

2.不在にすることへの罪悪感。

3. 疲弊から抜け出す3つのアイデア

⚫︎“スタッフが主役”になる現場づくり

• まず「受付」「問診」「対応」など、自分以外でもできる業務を明確に分担し文字化する。

• 教育マニュアルを整備し、スタッフに「動いてもらう事」を意識する。

⚫︎KPIを「施術売上」ではなく「再来・紹介率」へ

スタッフ一人一人の成果・リピート率を細かく取り、振り返りを丁寧に行う。

• チーム全体で「院が成果を出している」という考え方を浸透させる。

⚫︎経営者の時間を“考える仕事”に変える

• プレイヤーの時間を1日60分ずつ削り、経営・戦略の時間を確保

• マーケティング、人材育成、財務など、“未来の仕組み作り”に集中

【まとめ】

年商5,000万円を超えても、院長の考え方と働き方が変わらなければ”疲弊感”は続きます。

「自分がいなくても回る仕組み」を整えるタイミングは今なのかも知れません。

経営者は、考える事が仕事です。

現場は楽しいですが、それは作業であり考える事にはなりません。

作業は楽しいからしたくなりますが

ここはグッと我慢し、経営者として考えることをしましょう。

考えることはとても体力を使うことで疲れることです。

作業は決まったこと、できることをするのでそんなに疲れません。

考えることから逃げないことが

経営者には大切だと思います。

整骨院経営のゴールは、院長が現場に立ち続けることではなく、“永く・強く”続く経営体をつくること。

まずは、「自分しかできない」を手放すことから始めてみませんか?

治療院マネジメント鈴木盛登

moritosuzuki.com

では

整骨院、接骨院、整体院、エステサロンなどで頑張っているみなさんのコンサルティングを行っています。

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鈴木盛登